岡山のホテルに泊まる

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昨日まで岡山に宿泊していました。
どのホテルも満室だったのでよく調べもせず空いていたこの宿をネット予約していました。そこは岡山駅からホテルの送迎バスで30分ほどの山の中にあるホテルです。
 
仕事が終わり、ホテルのバスでたどり着くとそこは森の中。周辺には店など一軒もなく、あるのはゴルフ場と古墳だけ。あとは全部が森です。
 
入るとなかなかレトロな雰囲気のホテルで、ロビーは広くて重厚。200室近くあるホテルで大きな宴会場もあり昔のシティホテルってこんなだったなと懐かしく思いましたが、今はその時の栄華というかきらびやかさは微塵も思い起こせないくらいに穏やかな佇まいでした。むしろその時代の空気が今もそのまま堆積しているかのような深い静けさを感じました。
 
調べてみると1973年に開業というからそんなに古くはないのですが、由緒あるホテルグループの傘下にありながら、その後に何度かホテルの名前が変わっていて、以前には民事再生になったこともあるホテルなのだそうです。色々あったんですね。穏やかな静寂が感じられたのはそんな試練を経て世を達観しているためなのかもしれません。どこかで時が止まっているのです。
 
まだ外は明るさが残っている時間でしたが周囲には何もなくて食事に出かけることも出来ません。暑さに疲れていた上にお腹が減っていたので仕方なく最上階のレストランで食事をしました。白身の魚(ヒメダイ)をグリルし、ケイジャン風のソースをかけたものと元気のいいサラダをいただきましたが中々美味しかったです。
 
僕はお酒が飲めないので水をいただくのですが、これが普通に美味しかったです。立派そうなお店でも水が生臭い店がかなりあることはみんなが気付いていながら話題にもなりませんが、ここは大丈夫でした。
 
僕が泊まった部屋からも、レストランからもまだ明るい岡山駅の辺りと山々が一望できました。部屋は昭和尽くしの調度満載で、まさに植木等の出ていた頃の映画のセットのようです。そのあまりの徹底ぶりにため息が出るくらいでしたが、wi-fiはあるし枕元に電源やUSBも完備され、案外今風な快適さで過ごすことが出来たのは意外でした。
 
仕事なので泊まるだけとはいえ宿は大切です。ある意味で不思議ちゃん風のホテルでしたが印象は悪くありません。何度も来ている岡山市ですが、案外いい心持ちで帰ることが出来ました。