夜のワットアルン

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今年もよろしくお願いします。
まだ三週間しか経っていないのですが、もう去年の話です。

年末はバンコクで過しました。
この街にはどうしても行きたかったワットアルンという寺院があります。三島由紀夫の小説「暁の寺」に登場する仏教寺院です。

閉館時間をはるかに過ぎた深夜、そこへタクシーで行ってみました。ライトアップされている外観だけでも観ることが出来ればと思って行ったのです。それでも、どうしても観たいという気持ちをタクシーの運転手に告げました。そうしたらその運転手はお寺の門番と話してくれ、その門番は僧侶の了解をとってくれました。

結果、僕は広大なお寺を参拝することが出来ました。ターメリッック色の僧衣をまとった僧侶と餌付けされたたくさんの猫だけがその境内に居ました。昼間は参拝客でにぎわうこのお寺も、この時間には宇宙につながっているかのように幻想的で神秘に満ちていました。その静寂は心の安らぎに相応しい場所に来ていることを知らしめてくれました。

冬の日本から気温30℃のこの国に来ましたが、無理してやって来てよかったなと思いました。